日米海軍制限案 (十二〜十九)
- 渋沢関連
- ○ 渋沢栄一に直接関わる項目

説明
(十二) 日本議会と軍備制限案 日本が、国防自衛の必要から、国費の大部分を支出して、八八艦隊の完成に挙国一致して事に当りつつあるは、世界各国の深甚なる同情に価することを思う。顧みれば該計画の樹てられた当時、即ち今より十五年前に於ては、英、米、独仏、露、伊の各国は孰れも日本以上の海軍力を擁して、其国土を保全すると共に、力を東洋に延ばし、所謂西方東漸の世界的趨勢は、東洋諸民族をして不安に陥らしめ、黄禍の速ならんよりは、白禍の甚だしからんことを怖れたのである。日本が文物未だ十全の進歩を致さず、造艦材料、鋼鉄、器械等の製艦に必需的なるものをさえ、巨額の資金を投じて海外より之を仰ぎ、尚且海軍力の充実を計る所以は斯くの如く被圧迫的地位に在りし者のみ克く之を理解し得るであろう。 然るに今や大戦の結果、露、独海軍は滅落し、殆ど海軍力として挙ぐるに足らざる為体となった。仏、伊も亦海軍力を減少したる今日、海軍拡張は無用の長物たるの観が無いでもない。一方には日英同盟の更新の議起り、英国首相会議に於て、南洋に関係を有する濠洲諸邦は之が改更を希望し、妥協、交譲し…
言及人物
典拠・外部リンク
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