維新の革命を経て六十年茲に確立せる我が金融界 : 顧みる多難なりし其の歴史
- 日付
- 1926-5-17(day)
- 渋沢関連
- ○ 渋沢栄一に直接関わる項目

説明
明治維新に於ける金融界 為替会社の活躍 我が国金融事業発達の第一歩 明治維新の改革は日本にとりて政治上に於る前代未聞の大変遷を遂げしめたのみでなく経済上に於ても亦、未曾有の大変化を来し、国民的経済生活の画時代的の大変動を与えたのであった。即ちそこに、我が経済組織の大革命があったと共に、現在に於ける各種の重要なる経済的の制度は皆此の改革に胚胎して発生したものであって、従って今日の我が国民の経済的活動の根本は実に其時に発祥しているのである。然れ共、今日の経済現象は決して一朝にして推移し来たるものでなく、殊に今日に於ける、我金融市場の実際を見るに、各種金融機関の整頓と云い、之に投下せられたる資本の分量並に形式と云い又其の活用の知識と云い、其他各種の金融状態と云い、実に昔日の感なき迄に発達を来しているが、維新後今日に至るまでの経過には実に幾多の波瀾があったのである。 今、暫らく史に依って、我が国に於ける金融の沿革を見るに、我が国の金融は維新までは、全く個人相対の縁古知己によりてのみ行われたるもので、其の信用の範囲は極めて狭少なるものであって、今日の銀…
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