渋沢栄一 LOD ビューア
日記DiaryEntryDKB20006m-0130

十一月十八日

日付
1921-11-18(day)

説明

十一月十八日 金 曇 軽寒 午前七時 起床、入浴シテ、朝飧ス、此日ハ ピツツブルグ市 行ノ兼約アリテ 八時 前 紐育 停車場ニ抵リ、 八時五分 発ノ発車ニテ同地ニ赴ク、車中ノ所見、田園、市街、農村、工場或ハ邸岳、河川等各様ニテ終日ノ興ヲ添フ、時々工場ノ煤煙断続ノ間、渓流ニハ捕魚ノ人モ見ヘテ到処景状ヲ異ニセリ、 午後七時 ピツツブルグ ニ着ス、停車場ニハ、 ハエンズ 氏、 キニヤ 氏来リ迎フ、自働車ニテ ハエンズ 氏宅ニ抵ル、但、 頭本 堀越 二氏ハ同行セス、他ノ一行中、 増田 、 小畑 二氏ハ余ト共ニ ハエンズ 氏宅ニ、他ハ同市ノ旅宿ニ止宿ス、着後、ハ氏夫妻懇篤ナル款待ニテ夜飧後ハ、ラ氏ノ来話アリ、更深ルマデハ氏ト往事ヲ談シ、 十二時 頃就寝 (欄外) ■■[img図]〓■ 大正四年十一月 日曜学校大会ヲ 東京 ニ開催ノ件ニ付協議ノ為メ訪問セシ時ハ、先人存在シテ種々ノ精神談ヲ為セシ事アリシカ、今夕其往事ヲ話シテ共ニ懐旧ノ歎ヲ深フセリ

現代語訳

午前七時に起床し、入浴して朝食をとった。

この日はピッツブルグ市へ行く先約があり、午前八時前にニューヨークの停車場に着き、午前八時五分発の列車で同地へ向かった。

車中からの眺めは、田園、市街、農村、工場、あるいは邸宅、河川などさまざまで、終日の興趣を添えた。時々、工場の煤煙が断続して見え、その間の渓流には魚を捕る人も見え、行く先々で景色の様子が異なっていた。

午後七時、ピッツブルグに到着した。停車場には、ハエンズ氏、キニヤ氏が迎えに来ていた。自動車でハエンズ氏宅に着いた。ただし、頭本・堀越の二氏は同行せず、他の一行のうち、増田・小畑の二氏は私とともにハエンズ氏宅へ、その他は同市の旅館に宿泊した。

到着後、ハエンズ氏夫妻から懇切なもてなしを受け、夕食後にはラ氏が来訪して話をした。夜が更けるまでハエンズ氏と昔のことを語り合い、十二時頃に就寝した。

(欄外)

■■[img図]〓■

大正四年十一月、日曜学校大会を東京で開催する件について協議するため訪問した時は、先人が存命で、種々の精神論を語ったことがあったが、今夕その往事を語り合い、ともに懐旧の思いを深くした。

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見出し

十一月十八日 金 曇 軽寒

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