渋沢栄一 LOD ビューア
日記DiaryEntryDKB20008m-0063

三月四日

日付
1925-3-4(day)

説明

三月四日 水 半晴 軽寒 午前八時 起床、洗面、朝飧例日ノ如クシテ、後、日記ヲ編成ス、 東京 ヨリ携帯セル 東京 慈恵会ノ編纂ニ係ル故総裁宮殿下ノ御事蹟原稿及 人造肥料会社 ノ書類ヲ調査ス、但、転地中閲覧シテ更ニ為ス事アルカ為メナリ、午前 朝鮮 間島移民ノ事ニ関シ従来経営シ来レル 日高 丙子郎 氏来訪ス、 斎藤 総督ノ紹介ニヨレルナリ、過日 斎藤 総督 王子邸 来訪ノ際口頭ニテ此 日高 氏ノ事及間島ノ近状ノ説明セラレタルニ付、会見シテ種々質問ヲ試ミタルニ、其施設ニ付テ何分ノ援助ヲ乞フノ意ナリ、依テ外務当局ノ人々又ハ内鮮懇話会ノ諸氏ト協議スヘキコトヲ約シテ辞去ス、後、携帯ノ書類ヲ調査ス、夜飧後、各新聞紙ヲ朗読セシメ、又雑誌類ヲ読マシム、 十一時 就寝 (欄外) [ 大川 周明 氏著名士論評ヲ閲了ス、 上杉 謙信 、 上杉 鷹山 ニ対スル論評頗ル我意ヲ得タルモノアリ

現代語訳

午前八時起床。

洗面、朝食をいつものとおり済ませ、その後、日記を整理した。

東京から持参した、東京慈恵会編纂にかかる故総裁宮殿下の御事蹟原稿、および人造肥料会社の書類を調査した。ただし、転地中に閲覧して、さらに行うべきことがあるかどうかを見るためである。

午前、朝鮮間島移民の件に関して、従来これを経営してきた日高丙子郎氏が来訪した。斎藤総督の紹介によるものである。先日、斎藤総督が王子邸に来訪した際、口頭でこの日高氏のこと、および間島の近況について説明されたので、会見して種々質問を試みたところ、その施設について何らかの援助を願いたいとの意向であった。そこで、外務当局の人々、または内鮮懇話会の諸氏と協議すべきことを約して辞去した。

その後、持参の書類を調査した。夕食後、各新聞を朗読させ、また雑誌類を読ませた。

十一時就寝。

(欄外)

大川周明氏著『名士論評』を読み終えた。上杉謙信、上杉鷹山に対する論評は、すこぶる自分の考えに合うところがあった。

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見出し

三月四日 水 半晴 軽寒

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