渋沢栄一 LOD ビューア
日記DiaryEntryDKB10017m-0190

九月二日

日付
1909-9-2(day)

説明

九月二日 半晴 冷 午前七時 起床、入浴シ畢テ旅館ノ集会室ニ赴キ、本日取扱フヘキ公務及招待ニ関スル事ヲ処理ス、此地到着以来諸方ヨリ報知アリシ祝電ノ事及当地諸向ヨリノ案内状ニ対シ回答書ヲ発スル事ヲ、 頭本 、 堀越 諸氏ト談ス 幹部ノ事務不整頓ニ付、 水野 総領事ノ注意ニヨリ 中野 氏ト協議シ、事務員二名ヲ雇傭ス、其一ハ外国人ナリ、 午前八時 朝飧ヲ食ス、 午後一時 昼飧シ、後、防火ノ手配ヲ一覧セシムルトテ、 ローマン 、 ブレーンバーク ノ諸氏ヨリ一行ヲ案内セラレ、自働車ニテ其元営ニ抵ル、消防隊長ヨリ詳細ノ説明アリ、後、実地ノ演習ヲ見ル、其迅速ニシテ水力ノ強盛ナル実ニ一覧ノ価値アリト云フヘシ、二十三ケ所ニテ其経費年額五十万弗ニ近シト云フ、一覧畢リテ一行自働車ニテ 田中 領事ノ宅ヲ訪問ス、其庭中ニテ茶菓ノ饗アリ、 五時 過旅館ニ帰リ、処務ヲ弁理ス 七時 ブレン 氏ノ案内ニテ旅館ニテ晩飧ス、 水野 総領事同伴ス、 八時 当地ノ商業会議所ニ抵リ、 米国 側ノ人々ト会同シテ通商ニ関スル打合ヲ発ス、 米国 側ノ人々ヨリ種々ノ意見ヲ述ヘラル、最後ニ一場ノ意見ヲ演説シテ将来調査ノ方法ヲ定ム、夜 十一時 帰館、就寝ス (欄外) ■■[img図]〓■此日午前市役所ニ抵リ、市長 ミラー 氏ニ会見シテ昨日ノ謝詞ヲ述フ又、商業会議所ニ抵リ事務員ニ会見ス、又、領事館ヲ訪問ス、但 ローマン 氏、 田中 領事同伴、 中野 氏ト同行ナリ、 十二時 頃帰館ス

現代語訳

午前七時

起床し、入浴を済ませて旅館の集会室へ行き、本日取り扱うべき公務および招待に関する事務を処理した。この地に到着して以来、各方面から届いていた祝電のこと、および当地の諸方面からの案内状に対して回答書を出すことについて、頭本、堀越の諸氏と話し合った。

幹部の事務が整っていないことについて、水野総領事の注意により、中野氏と協議し、事務員二名を雇用した。その一人は外国人である。

午前八時

朝食をとった。

午後一時

昼食をとった後、防火の手配を一覧させるとのことで、ローマン、ブレーンバークの諸氏に一行を案内され、自動車でその本営に到着した。消防隊長から詳細な説明があり、その後、実地の演習を見た。その迅速さと水力の強さは、実に一見の価値があるというべきである。二十三か所で、その経費は年額五十万弗近いという。

一覧を終えて、一行は自動車で田中領事の宅を訪問した。その庭で茶菓のもてなしがあった。

午後五時過ぎ、旅館に帰り、事務を処理した。

午後七時

ブレン氏の案内で、旅館で夕食をとった。水野総領事も同伴した。

午後八時

当地の商業会議所に到着し、米国側の人々と会合して、通商に関する打ち合わせを始めた。米国側の人々から種々の意見が述べられた。最後に一場の意見を演説し、将来の調査方法を定めた。

夜、午後十一時に帰館し、就寝した。

(欄外)

■■[img図]〓■この日午前、市役所に到着し、市長ミラー氏に会見して昨日の謝辞を述べた。また、商業会議所に到着して事務員に会見した。また、領事館を訪問した。ただし、ローマン氏、田中領事が同伴し、中野氏と同行した。正午ごろ帰館した。

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九月二日 半晴 冷

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