行悩む関東三造船の合同 : 難関はむしろ石川島にあり浦賀、横浜は比較的簡単か
本邦造船界は従来全生産高の三分の一を占めていたが海軍の注文の半数加うるに海運界極度の不況のため気息えんえんたる有様で、明年以後は定期船会社の命令□路就船入替船が本年中に賛成する郵船の十二万トン、商船の六万八千トンを以て一巡するのでその後二、三年はこの方面の新規注文は全く絶望視されているし、他方社外船にあっては大部分は繋船費用にさえ窮している惨状でこれまた近い将来は造船界にとってほとんど何等刺激材料とはなり得ないものと見られている。従って造船界としては各自内部の義理を進めかつ斯程そのものの合理化を遂行せざる以上現下の苦境を切り抜けることは絶対に不可能とされているが、造船合理化案は去る八月十八日産業審議会において□理答申案が決定されただけでその後ほとんど何等具体的な進展を見せていない現状である、しかし地域的に接近している関東四社(浦賀ドック、横浜ドック、石川島造船、浅野造船)および関西六社(大阪鉄工所、藤永田造船、川崎造船、播磨ドック、三菱神戸、三井□造造船)間にはそれぞれ別間に合併または資産提供による新会社創立案が提唱され特に関東側では主として浦賀…
渋沢栄一