渋沢栄一 LOD ビューア
日記DiaryEntryDKB10016m-0250

九月六日

日付
1908-9-6(day)

説明

九月六日 ○天候ノ記入ヲ欠ク。 午前六時 起床、入浴シ、畢テ朝飧ヲ食ス、 七時半 旅亭ヲ発シ、 八木 久兵衛 別荘ニ抵ル、蓋シ別荘ハ新築ニ係リ、且 仙台 ニ有名ナル埋木ヲ以テ建造セシモノナリト云フ、一覧後直ニ停車場ニ抵ル、 寺田 知事、 和達 市長、 早川 知寛 、其他市人数十名送リ来ル、 八時 発ノ汽車ニ搭シ、 午後二時 過 磐城国 湯本 駅ニ抵ル、 郷 隆三郎 (白煉瓦会社)、 倉田 、 岡部 二氏( 磐城 炭礦会社)等来リ迎フ、昨日ハ電報ヲ以テ下車ノ事ヲ要請セラレシモ、帰京ヲ急ク為メ其意ニ応シ難キ旨回答シタレハ、両会社ハ多数ノ社員ヲシテ停車場ニ集メテ車中ナカラノ会見ヲ望マル、依テ一言ヲ述ヘテ厚意ヲ謝ス、汽車 水戸 ニ達スル頃ヨリ夜ニ入リテ四顧寂寥タリ、夜 十時 上野 停車場着、 東京 ヨリ多数ノ人迎ノ為メ来会セラル、悉ク之ヲ謝シテ、夜 十一時 王子 ニ帰宿ス

現代語訳

午前六時、起床し、入浴を済ませて朝食をとる。

午前七時三十分、旅亭を出発し、八木久兵衛の別荘に着く。この別荘は新築で、かつ仙台で有名な埋木を用いて建造したものだという。一覧の後、すぐに停車場へ向かう。

寺田知事、和達市長、早川知寛、その他市の人々数十名が見送りに来る。

午前八時発の汽車に乗り、午後二時過ぎ、磐城国湯本駅に着く。郷隆三郎(白煉瓦会社)、倉田・岡部の二氏(磐城炭礦会社)らが迎えに来る。昨日、電報で下車するよう要請されたが、帰京を急ぐためその意に応じがたい旨を回答していたところ、両会社は多数の社員を停車場に集め、車中ながらの会見を望まれた。そこで一言述べて厚意に謝意を表す。

汽車が水戸に達する頃から夜に入り、あたりは寂寥としていた。

夜十時、上野停車場に到着。東京から多数の人々が迎えのために来会される。ことごとくこれに謝意を述べ、夜十一時、王子に帰宿する。

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見出し

九月六日 ○天候ノ記入ヲ欠ク。

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